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† 貧血
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>> Anemia
血液に含まれる赤血球は、その容積の1/3の量の血色素(ヘモグロビン)を持っている。何らかの原因で単位容積中の赤血球の減少、あるいは赤血球中の血色素含有量が減少した異常な状態のこと。
1gの血色素は、1.36mlの酸素を運搬することができる。組織で消費される酸素は6ml/dlだが、貧血の場合は酸素運搬能力が低下するために各組織は酸素欠乏状態になり、様々な症状を呈する。血色素濃度が5g/dl以下になると、組織に運ばれる酸素は6ml/dl以下になり、それを補うために循環血液量の増量が必要になり、心拍数の増加をきたし、種々の貧血症状が顕著になってくる。
- 出血(失血)
- 急性
慢性
- 造血必須物質の不足
- 微量金属(鉄・銅・コバルト),ビタミン群(B1,B2,B6,B12,C),葉酸,パントテン酸ほか
- 骨髄造血力の低下
- 再生不良性貧血(遺伝,特発性,物理化学的物質)
純赤芽球癆(胸腺腫,抗体,化学物質)
腫瘍の湿潤・転移(白血病,悪性リンパ腫,癌)
骨髄繊維症
- 造血異常
- 脾性貧血(Banti症候群)
鉄芽球性貧血
グロビン合成異常(異常血色素症,不安定血色素症,サラセミア)
ヘム合成異常(メトヘモグロビン血症,スルホヘモグロビン血症)
感染(慢性)
慢性腎炎,ネフローゼ
化学物質,放射線
代謝異常
肝硬変
- 崩壊亢進
- 血球外因子(抗体,感染,マラリア,脾機能亢進,衝撃,薬物,化学物質)
血球内因子(先天性・遺伝性:赤血球内解糖系,中間体異常,膜異常,グロビン合成異常,ポルフィリア,後天性:発作性夜間血色素尿症,薬物,化学物質)
- 原因不明
- 全身性エリテマトーデスなど
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