（バルドル）
バルドル「…なるほど…
それだけのちからがあれば…。

（バルドル＆トリスタン）
トリスタン「バルドル…
このせかいは、あなたのいうとおり
かもしれない…。
「しかし、ぼくたちはあきらめない
…にんげんがつくり
にんげんがみだしたせかいなら…
「にんげんのちからでおさめること
ができるはずだ。

「ぼくたちにひつようなのは
あなたのちからではない。

「みらいをしんじるゆうきだと…
ぼくは、おもう。　あなたはあなた
のふるさとへかえってほしい。
バルドル「…それもよかろう…。
だが、ひとつだけ
おぼえておくがよい。
「ほんとうのやみのせかいとは…
おまえたちのこころのなかにこそ
ある、ということを…。
「…さらばだ…。


（不在）
バルドルは
ひくいわらいごえをのこして
きえていった。
バルドルとのたたかいはおわった。


トリスタンは、ぎゆうぐんを
かいさんした…。

なかまたちは
それぞれのばしょへと
かえっていった。
（トリスタン＆ケイン）
ケイン「…なあ
トリスタン。
これから、どうするんだい？
トリスタン「…ケイン。
このままゼテギネアていこくの
ほしいままにしていたら…
「しんのへいわは、やってこない…
そうおもうんだ。…なにができるか
それはわからないけれど…
「これからのじんせいは
ていこくをたおすために
つかおうとおもうんだ。
「…どうだろうケイン…？


ケイン「…わかったよ
トリスタン。

「いったろ？
おれは、どこまでも
ついていくって…。
「よし！
そうときまれば
さっそくじゅんびだ！
トリスタン「いこう！
ケイン！

（不在）
…そのご、トリスタンと
ケインが、どのようなみちを
あゆんだのか…
…それはまた
べつのきかいにかたられる
ものがたりである…。
「…よいか、トリスタン。
へいわとは
つくりあげるものなのだ。
「けして、しぜんにできあがるもの
ではない。

「そして、そのへいわをつくるては
いつも、ちにまみれている。…だが
だれかが、それをやらなければ…
「ちからよわきものは、いつまでも
しいたげられつづけることになる。
…このこと、わすれるな。