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偽史編纂室「現実世界との繋がり 地理」

- 前提 -
ゼテギネア神話は、バルカン半島東岸、エーゲ海、黒海、カスピ海に囲まれた周辺地域で広く信仰され、前3000年頃、小アジアを中心とする地域をヒッタイト人によって統一されるまでは神話に登場する神々が崇拝の対象となっていた。
内海であるライの海を西に行くと、ヴァレリア島のあるオベロの海、更に西へ行くと、もっと大きな海に繋がっている。

- 地図 -
  

- 仮説 -
  1. カストラート海=カスピ海(1)
     バルモア遺跡=黒海東域
     王都ゼノビア=イラン北部
     ガルビア半島=イスラエル
     シュラマナ要塞=ペロポネソス半島
     上都ザナドュ=トロイア
     ハイランド=ブルガリア・ギリシア北部
     アンタリア大地=エジプト北西部
    現在の地形とは明らかに違う為、黒海東域を陸地に、ナイル河河口を海に沈め、黒海を北のウクライナにまで伸ばし、カスピ海を南西のイラク北部にまで伸ばして考える必要がある。地形的には、ある程度似てくるが、前提となる周辺地域を越えてしまっているのは問題だろう。

  2. カストラート海=カスピ海(2)
     シュラマナ要塞=イズミル
     上都ザナドュ=トロイア
     アンタリア大地=キプロス・エジプト
     ゼノビア=シリア
    前の説同様、黒海東域を陸地に、ナイル河河口を海に沈め、黒海を北のウクライナにまで伸ばし、カスピ海を南西のイラク北部にまで伸ばして考える必要がある。全体の範囲としては、より近い説となっているが、カストラート海の位置が問題。ゼノビアが、女王ゼノビアの王国があったシリアにあり、アンタルヤが地中海を挟んだ対岸のトルコ南部にあることになるのは偶然だろうか。

  3. カストラート海=黒海(1)
    クリミア半島〜トルコ北岸を陸地で繋ぎ、カストロ〜ディアスポラとし、黒真珠海とする。
     カストラート海=黒海南東部
     上都ザナドュ=トロイア
     ライの海(ステージ)=ゾングルダーク
     ゼノビア=カイセリーを中心とする地域〜シリア
    位置的にも地形的にも無理が多すぎるようである。

  4. カストラート海=黒海(2)
     ボローブ河=ドナウ河
     カストラート海の島々=クリミア半島?
     王都ゼノビアorアヴァロン島=イスタンブール
     オファイス王国=ギリシア
     アラムートの城塞=エーゲ海
     ニルダム王国=カルパチア山脈沿い
     ローディス教国=ポーランド
     ライの海=ルーマニア東部+ハンガリー
    地形的にはカスピ海とした場合より遥かに類似点が見られるが、ゼテギネア神話圏であったバルカン半島東岸を越えてしまい、西にあったと思われるヴァレリア島にヒッタイトの勢力が及び得なくなってしまう。また、小アジア全域がゼノビア地方のみになってしまうこと、カスピ海にまで、勢力が及んでいたのか不明であることも問題である。ただ、ドヌーブ王国にあったボローブ河がドナウ河にあたり、ゾングルダーグが近い位置にあるというのは興味深い。


- 現状での結論 -
所々類似点はあるものの、どの説も地形と前提となる周辺地域を一致させるには無理があり過ぎ、結論と呼べるものはない。但し、全体からではなく各地の地形の類似から見ると、
 アラムート〜シュラマナ=エーゲ海〜ペロポネソス半島
 カストラート海=黒海
 シュラマナ〜ディアスポラ=小アジア
のような類似が見られる。

つまり、ゼテギネア世界は、前提となる周辺地域とある程度重なる第2説のイメージと、この各地の地形の複合によって作られたのではないだろうか。
 更に、その昔、開闢王が「禁呪」によって地を引き裂き、山を造ったように、ゼテギネア世界の末期に「禁呪」が使用され、それによる地殻変動や気候変動の為に自滅していったか、ヒッタイト人侵攻によるゼテギネア世界崩壊の際に対抗手段として「禁呪」が使用され、大規模な地殻変動が起ったとも考えられる。



- ヴァレリア島 -
 ヒッタイト人に滅ぼされたとされるヴァレリア王国。ヒッタイト人の最大勢力圏内にあったと思われる島は、エーゲ海の小島の幾つかとキプロス島であるが、ヴァレリア島を滅ぼしたヒッタイト人が歴史上のヒッタイト人であるならば、ヴァレリア島は、そのいずれかであろうか。しかし、オベロの海だと思われる地中海にある島々のうち、ヴァレリア島に近い地形のものは無い。
他に現実世界と繋がる情報は、ヴァレリア島は火山諸島であるため火山岩である玄武岩が多く、島の至る所で糸杉(cypress)が見られるということだが。糸杉は、キプロス(Cyprus)島の名前の由来であると言われ、考えられるとすれば、そこだろうか。


- バルバウダ大陸 -
 メソポタミアにおいては南=下流域を示すが、オベロの海のヴァレリア島の南にあると言われる為、位置が異なる。
地中海南のアフリカ大陸にある文明として考えられるのは、高度な文明を持っていたといわれるエジプトがあるが、エジプト古王国は他地域に比べて極端に高い文明を誇っていた訳ではなく、超古代文明があったとしても当時は既に失われていたと考えられる。他に考えられるのは、サハラ砂漠に消えた未知の文明だろうか。






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