サファイア (Saphire)
(Al2O3

 青玉。ダイアモンドに次ぐ硬度を持つコランダム(鋼玉)のうち、赤(ルビー)以外の色のものの総称。ラテン語の青(Sapphirus)かギリシア語の青(Sappheiros)に由来し、通常は青色のものを指す。
 神聖や誠実、貞節を表す石で、知性を高め、憎悪や欲望を鎮め、邪悪なものから守る力を持つとされる。
 哲学者や聖職者の石とされ、ローマ教皇など聖職者の指輪にも用いられているらしい。モーセの十戒が刻まれたという伝説もある。
 アルベルトゥス・マグヌスによれば、サファイアを身につけていると平和と調和に恵まれ、信心深く敬虔になり、善に導かれ、内心の火と情熱を和らげると云う。また、古くは眼病やできものを治し、発熱を抑え、出血を防ぐとも云われる。


(1) 九月(処女・天秤宮)の誕生石。牡牛、射手、水瓶座などとも関連する。
(2) サファイアの名は、青い石の意として古代にはラピス・ラズリのことを指していたため、古代伝承中のサファイアと同一視はできない。実際のサファイアはヒヤシンス石に含まれていたようだ。
(3) モース硬度はダイアモンドに次ぐ9。