信長の棺
加藤廣:著/文春文庫

(「惟任(光秀)ご謀反」―。安土城で知らせを聞いた太田牛一は、生前の信長の密命に従うべく、5つの木箱とともに西へ向かう。が、佐久間軍に捕えられ能登の小屋に幽閉されてしまう。10カ月後、天下統一を目前に控えた秀吉から伝記執筆を条件に解放された牛一は、天満に小さな隠居所を構え、信長暗殺の謎を追うのだった。 )

信長の謎をテーマにした小説。信長公記の太田牛一が主人公。
信長記を著すために牛一が信長の足跡を追う中で、惟任の謀反の理由、秀吉の中国大返し、信長の遺体、桶狭間の勝因など、興味深い謎が解かれてゆく。
ただ、証拠を積み上げていくというかたちではなく、都合の良い展開や告白によって謎が解かれていってしまうので、ミステリとしてはさほど面白くはないかも。図や地図による補強が無いのも難。
著者はビジネスコンサルタントというせいか、史料の取扱と自分の著書に対する扱いの矛盾や、思考が現代的な感じが気になってしまう。
ほぼ一息で読んでしまった。
上のそういう面を気にせずに、単純に歴史小説として読めば面白くない訳ではない。
続編の文庫化も気にはなる。








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